硬化物比重を求めるためにビス系ビニルエステル樹脂の計量サンプルを作成します。
ビニルエステル樹脂にゲルタイム15分程度になるようにコバルト、328Eを計量、添加、撹拌します。撹拌後、注形型に注ぎ入れ硬化させます。硬化養生は常温で4日間行い、脱型します。
サンプルが完成したら、比重の測定を行います。準備するのは、台秤、台秤用フック、細いワイヤー、かご、水を満たした桶、中央部に穴の空いたテーブルです。台秤は比重測定モードがついた物を使います。よくわからない準備物と思うでしょうが、硬化物の比重は空中重量と水中重量が必要になります。
まずは台秤の裏側ににフックを取り付けます。
フックをテーブルの穴に通しながら台秤をテーブルに置きます。テーブルの裏側にフックが突き出た状態になっているので、細いワイヤーをフックに引っかけます。細いワイヤーの下端部に計量用のかごを取り付けます。また、かごが沈むように水を張った桶を設置します。
これで準備完了です。比重を測定します。
硬化物サンプルを台秤に載せて空中重量を測定します。
空中重量は11.95gです。次にサンプルを水中のかごに移動し水中重量を計量します。
この台秤は水中重量を表示せず、自動計算で比重を表示してくれます。
比重値=空中重量÷(空中重量-水中重量)
ビス系ビニルエステル樹脂の硬化物比重は1.14でした。カタログ値が25℃で1.13なので近い値になりました。測定時の気温は32℃でした。
次は、硬化収縮率を求めます。